皆さま端午の節句やこどもの日の由来はご存知でしょうか?
一般的に、端午の節句は桃の節句同様に男の子の健康や出世を祈願する行事です。でも調べてみると、最初は女性の行事だったそうです。今回は端午の節句、こどもの日についてお話したいと思います。
日本の端午の節句は奈良時代から伝わる風習で、もともとは女性の行事だったみたいです。田植えの時期である5月最初の午の日に、稲の神様に豊穣を祈願する早乙女(さおとめ)と呼ばれる若い娘たちが小屋や神社にこもり、田植えの前に穢れを祓う「五月忌み(さつきいみ)」と呼ばれる風習だったそうで、日本でも古くから邪気祓いの力があるとされていた菖蒲と薬草のヨモギを軒にさしたり、つるしたりすることで厄災を祓い穢れ浄化できると考えられていました。
江戸時代には幕府が端午の節句を公的な行事として定め、武士以外の庶民にも広く普及し始めました。それから端午の節句は、武士の間で盛んに執り行われてきた事から男の子の誕生や成長を祝う行事として認識されていったと言われています。
また、こどもの日と言われるようになったのは、大正時代に「児童愛護デー」として活動していた団体がこどもの日を祝日とする請願が寄せられた際、5月5日を希望するものが多く「こどもの人格を重んじ、こどもの幸福をはかるとともに、母に感謝する」ことが趣旨でした。こどもの日に健康を願うこと以外に親にも感謝する意味が込められており、女性が主役の日でもあったのは驚きですね。